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看護師Keiの自転車世界一周の旅【第3回:心のリレー】

この旅始まって以来の大事件が起きました。
大切な自転車が盗まれたのです。
場所は中国湖北省武漢。東京に匹敵する大都会。

そこではすでに2週間程滞在しており、ボランティアや色々な方の家を
泊まり歩きながら友達の輪を広げていました。

その日は日本語を教えていた学生2人に漢街という、いわば日本でいう
表参道のような場所に案内されて歩いていました。

途中歩行者のみ通行可能なエリアがあったので、警備員に案内された駐輪場に
自転車を停め、少し離れました。
ここは中国です。鍵を4つ掛けててもバイクですら盗まれます。
しかしここにはお金をもらって管理している駐輪場の管理人がいたので信用して
停めることにしました。5、6台程しか停まっていない小さな駐輪場でしたが
人通りは多い場所でした。

 

そして買い物を終えた僕らが戻ると、自転車も管理人も消えていました。

 

まだそう遠くへは行っていないはず・・・そう思い周辺を走り回って探しましたが
自転車は見当たりませんでした。
その頃、2人の友達は街の警備員と武漢の警察に通報し、事情を説明していました。
警察署に行き、管理人も呼ばれ盗まれたときの状況を聞くも、管理人は「全く知らない。
覚えていない」を白を切り通します。街の警備員も「俺たちには関係ない」と
まるで協力する気もありませんでした。

そして中国人が一番知っています。ここの警察は市民に対して何も手助けはしないし、
たかが自転車1台の捜査などするはずが無いという事も。
友達は「警察に相談するだけ無駄」と言っていましたが、僕は街の数カ所の監視カメラと、
周辺調査をするように念を押しました。する訳がないとはわかっていましたが。

「たかが自転車」ではありません。僕だけではなく、色んな人々の思いと夢を
乗せて走っている自転車。アンパンマン号なのです。
新しいものを買って走るなど不可能で、僕はこの自転車を見つけるまで
絶対に武漢を離れないと決めました。
盗まれたあと一度でさえ、見つからないと思った事はありません。

警察署を出たのは夜中1時。外で眠ろうかとも考えていたとき、友達のアメリカ人
教師に助けられ、その日は彼の家で寒い夜を越える事が出来ました。
今頃自転車はどこにあるのか、今後の旅の計画はどうしようか、その夜様々な
事が頭の中をぐるぐると駆け巡り、なかなか寝付けませんでした。

早朝、朝マックよりも早くマックに入り、ノートに作戦を書き出して行きました。
なんとしても自転車を見つける。盗んだやつとそれをまるで野放しにしている
この社会の実態が許せない。
眠いなどといってられない。今この間にも自転車は遠ざかって行くかもしれない。

しかし、この日は予定されていたボランティアの日で、午前中から仲間と共に
老人福祉施設を訪れました。
始めこの事情を知った人々のほとんどが「中国で自転車を盗まれたら返らない」と言い
彼らも少なくとも1人3台は盗まれていました。しかしそれでも「僕は絶対に絶対に
絶対に見つける!!!!」と諦めない気持ちを示すと、次々に協力してくれる人々が
現れました。

友人達による中国版のTwitterやFacebookほか様々なネットワークでの呼びかけが
広がり、同時に新聞やテレビ、ラジオなどのメディアでも呼びかけられました。
社会体制上、同じように自転車や大切な物を無くされてもいつまでも戻って来ず
諦めるしかない人々がたくさんいます。
ならば取り戻すことは可能なのだという事を示したい。
何度も心が折れそうになりましたが、諦める事はありませんでした。それは次第に
僕よりも、僕の周りの人達が頑張ってくれていることに気づいたからかもしれません。

その後はとてもここで書き切れないくらいの話になります。
(詳しくは僕のブログ「世界の田舎に泊まろう」をご覧ください)

とにかく4日間もシャワーを浴びれない日が続き、中国だけに留まらず各国メディアが
1日数十件押し寄せました。外はまともに歩けず、数人の同志が囲み、移動は
タクシーに限られました。

もう少しで見つかりそうな情報を何度か得るも、手が届かずということもありました。
ソーシャルメディアに疎い警察よりも周囲のネットに詳しい若者協力者達の方が捜査に
長けており、わけがわからず口を開けて見ている警察を横目に署のパソコンを使い
全国の匿名の協力者との連絡を取り合いました。

長い長い捜索の戦いが続き、ついに、3日目にしてテレビ関係者の知り合いの知り合いが
闇市(盗品市場)で売られている僕の自転車を発見しました。
そのテレビ局の独占中継があったのでしょう。しばらく時間を要した後に、警察署に
輸送され、政府関係者立ち会いのもと記者会見が行われました。
警察は最後まで全く動かなかった訳ではありません。中国中が捜索しているのに彼らが
何もしないでは面子が立たないと、3日目の“夜”に殺人課の刑事まで総動員し、警察官僚
のトップまでもがベンツの群れで現れ、捜索し始めました。
もう遅いです。それはわかっていますが、目的は何にせよ協力しようとしてくれた警察の
方々にも心から会見では感謝の意を表しました。
早く事件を解決したかったのでしょう、新しい自転車を買って用意してありました。
政府も同じでした。

 

では、それと同じ新しい自転車を他に同じように無くされた国民皆に渡せますか?

 

その事件は自転車が3日間で奇跡的に見つかったから終わり・・・というわけには
いきませんでした。

それまでの警察の怠慢な態度と、今回面子を保つためだけに動いたことが国民の不満
を煽り「外国人は助けてなぜ国民は助けない」という議論を生みました。
さらに悪いことに、警察が公式に「私たちが三日三晩寝る間を惜しんで見つけ出しました」
と虚偽の発表をしました。
国民はわかっています。市民が見つけ出したという事、そして彼らが手柄を横取りしようと
したことも。みんなの大切な物が盗まれ売りさばかれている闇市という存在を知りながらも
ある汚い理由から野放しにしていることも。

その後は様々な議論に発展し、この事件をきっかけに浮上した社会問題を改善するには
どうしたら良いかなど、テレビ番組や新聞で話題になっています。
最終的に湖北省テレビが出した統計だと530万人以上がネット上の捜索に関係し、
この事件を「心のリレー」と題しました。

僕は当事者として旅をまともに続けられる立場にはもはや戻れなくなってしまいました。
浮上した問題を批判する立場よりも、今は善意だけで協力してくれた親切な国民の
皆さんに感謝し続けたいと思っています。

中国国民の皆さん、特に武漢の皆さん、本当にありがとうございました。

 

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Keiさんの旅の公式ブログ「世界の田舎に泊まろう」より
「絶対負けない!」
「人々の優しさが起こした奇跡」
「心のリレー」


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